加計学園問題~「総理のご意向文書」再調査・その経緯と背景
加計学園問題まとめ 9記事目。
6月9日のニュースによると、前川前事務次官が暴露した「総理のご意向」「官邸の最高レベルが言っている」と書かれた文書などについて、文部科学省は再調査することにしたとのこと。
あれだけ嫌がっていた再調査をなぜ?
「頑な拒否」が一転
これまで、「総理のご意向」文書などについて、「怪文書」と決めつけるなど、頑として再調査しない方針を打ち出していた官邸、松野文部科学大臣。
それが、どういう風の吹き回しか、「再調査する」ことになった。
再調査することになった経緯
まず、これまでの「調査する・しない」「再調査する・しない」を振り返ってみると・・・
5/17民進党が「総理のご意向」文書を公表
菅官房長官は、「怪文書みたいだ」と斬って捨てる。
松野文部科学大臣は、「作成された可能性がある」として無視。
5/19文科省調査
松野文部科学大臣は、「存在を確認できなかった」「調査は尽くした」として終わらせようとする。
5/25前川前事務次官記者会見
前川事務次官が「確実に存在した」「幹部間で共有した」などと発言。
5/26松野文部科学大臣、再調査否定
「現状において、再調査の考えはない」
6/2民進党が新たに別のメールも発表
内閣府から文部科学省に「『できない』という選択肢はなく、事務的にやることを早くやらないと責任をとることになる」という通達メール。
うっわー、てか省内メールなら当然CC等あるに決まってるし、身バレ覚悟でネタ出ししてる現役いる。
— や(ま)ブし (@neo_yamabusi) 2017年6月2日
6/5「同姓同名の職員はいる」
国会で、「一連のメールに記載されている名前の職員はいるか?」との野党の質問に、
文科省の高等教育局長が「同姓同名の職員はいます」と答弁。
それでも、安倍・菅・松野「再調査はしない」。
「再調査」することに
官房長官会見で、東京新聞記者などから「なぜ再調査しないのか?」といった質問が30分近くに渡って及び、菅官房長官が総理執務室に駆け込み、対応を協議した結果・・・
との情報がある。
あれだけ再調査を嫌がっていた文部省が、文書の再調査を決定した背景は、昨日の官房長官の記者会見で東京新聞の望月衣塑子 @ISOKO_MOCHIZUKI さんらに30分にわたり問い詰められた菅官房長官が、記者会見の直後に安倍首相のもとに駆け込み、急遽対策を協議した結果らしい。👏👏。
— 徳永みちお (@tokunagamichio) 2017年6月9日
以上が、これまでの「再調査しない」経緯と、一転「再調査する」となった背景。
実効性には疑問
もっとも、真実が何であろうとも、
「再調査しました」「ご指摘の通り、総理の圧力がありました」との返答が総理や官房長官の口から出るとは到底考えられず、どれほどの実効性があるかは不明。
また、調査は文科省内だけにとどまり、戦略特区(内閣府)などには及ばないというから、たかが知れているとの見方がほとんど。
松野文科相が「総理のご意向」文書の再調査をするにあたって総理から徹底してやるようにと指示があったとアピールしてます…総理のご意向で「総理のご意向」文書の再調査するんですから総理のご意向に沿った結果がまた出てくると推定されます
— かおなし (@cocorono121) 2017年6月9日
本来ならば、「今も文書がある」という職員の報告をもみ消した疑いも含めて、第三者が調査すべき案件。「範囲を広げて再調査したらありました」で済む話ではない。
「官邸の最高レベル」 文科相が文書の追加調査を表明 | NHKニュース https://t.co/57bWGL9QTu
— 布施祐仁 (@yujinfuse) 2017年6月9日
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