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桜を見る会前夜祭~郷原氏の「詰み」解説を分かりやすくまとめると…

2019年11月30日

桜を見る会・前夜祭が法律上も「アウト(詰み)」であるとする郷原信郎氏(元東京地検特捜部)の解説。

ネタ元:「桜を見る会」前夜祭、安倍首相説明の「詰み」を盤面解説

より簡単に、より分かりやすくまとめると、次のようになるんじゃないか?

普通に考えれば公職選挙法違反

一流ホテルと名高いホテルニューオータニ。

このホテルで行われた「桜を見る会・前夜祭」の会費が、1人5000円で済んだという話。

常識的には、高級ホテルの宴会が1人5000円で行えるはずはなく、不足分を安倍事務所が負担したと考えられるところ。

だが、そうすると、公職選挙法違反になってしまう。

政治資金規正法にも抵触

また、仮にホテルニューオータニでの宴会が1人5000円で行われたとしても、実態が「安倍事務所による後援会行事」と考えられる以上、参加者から集めた会費(「収入」)と、ホテルニューオータニに支払った「支出」について、政治資金収支報告書に記載すべきことになる。だが、実際には記載されていない。

つまり、普通に考えれば、既に政治資金規正法違反の状態。

そこで…

「ホテル主催」ゆえの「宿泊者割引」??

安倍晋三の説明は…

「すべての費用は参加者の自己負担。旅費・宿泊費は、各参加者が旅行代理店に支払った」

前夜祭はホテルが主催したもので、参加者のほとんどがホテル宿泊者だったことから、ホテル宿泊者割引が実施され、1人5000円での開催が可能になった」

というもの。

(なるほど、ホテルが勝手に開催し、後援会員らが勝手に参加し、ホテルが勝手に割引を実施したのだから、安倍事務所は無関係…ということか?)

さらに、

「安倍事務所職員が1人5000円ずつの会費を徴収し、ホテルニューオータニ名義の領収書を手交徴収した会費をその場でホテルに支払ったため、安倍事務所に収支は発生しない

つまり、「安倍事務所職員」は単に、支払い手続きのお手伝いをしただけで、「安倍事務所」に収支は発生していないというもの。

なんで人数分のホテルの領収書持ってるの?

(安倍晋三の説明の通り「安倍事務所職員が領収書を手交し、その場でホテルに支払った」として…)

まず、安倍晋三の説明が妙なのは、参加人数分のホテル名義の領収書をなぜ、安倍事務所職員が持っていたのか?

という点。

この説明だと、

①ホテルニューオータニが安倍事務所職員に、これから支払いが行われる5000円✕人数分の領収書を発行

②約800人の参加者が安倍事務所職員に1人5000円ずつ支払う。

③安倍事務所職員が、5000円と引き換えに領収書を手渡す。

④安倍事務所職員がホテルニューオータニに人数分の会費を支払う。

ということになるが、天下のホテルニューオータニが、まだ支払われてもいない金銭について領収書を発行することなどあるのだろうか?

さらには、自由参加の立食会で、あらかじめ人数が確定することなどないはずでは?

参照:「桜を見る会」前夜祭 安倍首相の「説明」への疑問~「ホテル名義の領収書」の“謎”

また…

安倍夫妻や事務所関係者は?

(本当に安倍晋三の説明の通り「ホテル主催」だとして…)

参加者約800人の中には、安倍夫妻や事務所関係者、来賓も含まれるはずだが、彼らの支払い手続きはどのようになされたのか?

という疑問に、安倍晋三はどう答えるのか?

安倍夫妻も一参加者として、ポケットマネーを使って、他の参加者と同じように、事務所職員を介してホテルに支払いをした」とでもいうのか?

安倍夫妻や事務所関係者の会費が、安倍事務所または後援会から出ていたなら、政治資金収支報告書に記載すべき支出になる。

仮にも、安倍夫妻や事務所関係者がホテルニューオータニに一切の支払いをしていなかった場合、無銭飲食をしていたことになる。

参照:「ホテル主催夕食会」なら、安倍首相・事務所関係者の会費は支払われたのか

贈収賄の可能性

安倍晋三の説明の通り、

①宴会は1人5000円で行われた。

②支払いが済んでいない段階で領収書が発行されていた。

といったホテルニューオータニ側からの「便宜」が事実だとした場合、ホテルニューオータニが、内閣総理大臣の職務権限内での「何らかの見返り」を期待する関係にあったことが疑われる。

例えば、「首相官邸や内閣府からの発注」等。

参照:最終盤を迎えた「桜を見る会」安倍首相“詰将棋”、「決定的な一手」は

安倍政権の体質の問題

今回は桜を見る会とその前夜祭という「催し物会場」にて発覚した問題。

いわゆるネトウヨは、いつものとおり「他にもっと大事なことがある」論で対抗しようとするわけだが、今回の桜を見る会問題は、安倍政権の体質の一端が分かりやすい形で顕在化したという事例。

この安倍政権の体質とは、「身内びいき」であり、追及されると虚偽答弁をし、証拠となる公文書を平然と破棄してしらばくれる…というもの。

このまま「もっと大事なこと」の議論に進んでいる場合ではないはずだ。

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