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2015新語・流行語大賞ノミネート「上級国民」とは?

2018年3月11日

2015新語・流行語大賞にノミネートされた「上級国民」とは?

「上級な国民」なる層が、この国に存在するということなのだろうか?

2015年の新語

「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」を知らない人はおらず、

法の下の平等(憲法14条)が謳われている中で、

それをかいくぐるように(?)誕生したのが「上級国民」なる言葉。

発端はあの騒動

事の発端は、2015年7月に、2020東京オリンピックのエンブレム(ロゴ)デザインに採用された佐野研二郎氏の作品が「盗作ではないか?」と疑われたこと。

佐野氏のデザインはコンテストで選ばれたものだったが、その審査にあたった永井審査委員長が釈明を求められた際、

「(これが模倣などでないことは)デザインのプロの間では分かりあえるが、一般国民には分かりにくいかもしれない」という趣旨の発言をした。

すると、これを曲解したネットユーザーたちが、

「一般国民には分からないとは何事だ!オマエラは上級国民か!」

といった具合に、

「一般とプロ」の対比ではなく、

「一般と上級」という図式に勝手に置き換えて批判を展開。

折しも、「格差」が至るところで表面化しているご時世の下、

「下流の一般国民」を「一にぎりの上級国民」が見下しているのだ、というような解釈が沸き起こった。

さまざまな場面で使われることに

当初は、デザイン界の「特別な人たち」のことを「上級国民」などと皮肉をこめて使っていたものが、

その後、富裕層のことを指す言葉として定着した。

「上級国民」が大賞を取る可能性

このように、2015年に発生した言葉で、多くの人に意味を共有され、使われている・・・ということで、トップテン入りする可能性は高い。

ただ、大賞を取るほどのインパクトがあるか? というとそこまでではなく、大賞受賞には至らないと思われる。

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