2015新語・流行語大賞ノミネート「上級国民」とは?
2015新語・流行語大賞にノミネートされた「上級国民」とは?
「上級な国民」なる層が、この国に存在するということなのだろうか?
2015年の新語
「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」を知らない人はおらず、
法の下の平等(憲法14条)が謳われている中で、
それをかいくぐるように(?)誕生したのが「上級国民」なる言葉。
発端はあの騒動
事の発端は、2015年7月に、2020東京オリンピックのエンブレム(ロゴ)デザインに採用された佐野研二郎氏の作品が「盗作ではないか?」と疑われたこと。
佐野氏のデザインはコンテストで選ばれたものだったが、その審査にあたった永井審査委員長が釈明を求められた際、
「(これが模倣などでないことは)デザインのプロの間では分かりあえるが、一般国民には分かりにくいかもしれない」という趣旨の発言をした。
すると、これを曲解したネットユーザーたちが、
「一般国民には分からないとは何事だ!オマエラは上級国民か!」
といった具合に、
「一般とプロ」の対比ではなく、
「一般と上級」という図式に勝手に置き換えて批判を展開。
折しも、「格差」が至るところで表面化しているご時世の下、
「下流の一般国民」を「一にぎりの上級国民」が見下しているのだ、というような解釈が沸き起こった。
さまざまな場面で使われることに
当初は、デザイン界の「特別な人たち」のことを「上級国民」などと皮肉をこめて使っていたものが、
その後、富裕層のことを指す言葉として定着した。
親が上級国民なら人生すべてうまくいった
— 底辺労働者協会公式マスコットキャラクター (@11j1nse1ka) 2015, 11月 30
読モの人って自分のことを上級国民かなんかだと思ってる節ない? — いよぽん (@1234Iypn) 2015, 11月 30
施光恒氏 ”全体で2000ページ以上とされるTPPの「暫定案文」すら日本語訳された「概要」は97ページに過ぎず、これではまるで「TPPは英語が達者な上級国民だけで決めるから、一般国民は黙っとけ」と言っているようなもの” https://t.co/ebEF3S7tf2
— まいこぅ (@lizdoglove) 2015, 11月 24
「上級国民」が大賞を取る可能性
このように、2015年に発生した言葉で、多くの人に意味を共有され、使われている・・・ということで、トップテン入りする可能性は高い。
ただ、大賞を取るほどのインパクトがあるか? というとそこまでではなく、大賞受賞には至らないと思われる。
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