ナベツネは現在も力を持っているのか?
2015年、巨人はクライマックスシリーズ・ファイナルで、投打でヤクルトに圧倒され完敗。
即、原監督が辞任という流れになったわけだが、
後任について、江川だ、川相だ、桑田だ、松井だ・・・と次々に名前が出てくる。
でも、「結局、最後はアノヒトが一人で決めることになる」
というのが「通説」で、
巨人の次期監督については「合理的な理由から予想すること自体、意味がない」とまで言われている。
でも、これって今でもあてはまる理屈なの?
本当に今でもナベツネに力はある?
現在の肩書
2015年10月現在、ナベツネ(渡辺恒雄)の肩書は、
「株式会社読売新聞グループ本社代表取締役会長・主筆」
「株式会社読売巨人軍取締役最高顧問」
になっている。
読売新聞グループ本社のれっきとした「代表取締役」で
(※同社代表取締役はほかに、白石興二郎代表取締役社長・編集主幹と、
山口寿一代表取締役経営主幹・東京担当がいる)
かつ、「主筆」。
巨人軍に関しては、「取締役最高顧問」なる肩書であり、
いわゆる「平取締役」でないことは確か。
これだけ見れば、これまでと何ら変わることはなく、
いまだに相当なパワーを持っていることをうかがわせる。
ところが・・・
ナベツネさん、大丈夫?
「そう言えば最近、憎らしいけどどこか的を得た、あのナベツネ節を聞かないな・・・」
そんな「ナベツネロス」な気分になっていないだろうか?
最近のナベツネに関する報道で主なところは、
2015年3月の巨人の激励会のあいさつで、滑舌が悪く、「言語不明瞭」
(日刊ゲンダイ)
といった寂しくなる(?)ものであり、
それ以外にはこれといった「近況報告」がない。
もう少しさかのぼれば、この1年近く前の時点で、
法廷の入口でよろめき、あやうく転倒しそうになるほど足元がおぼつかない。こけた頬が目立つ不機嫌そうな面持ちで、関係者に椅子を引いてもらってやっと証人席に腰を下ろした。
法廷の会話が聞き取れないのか、両耳に補聴器を付けようとする。だが、手が震え、何度も機器を床に落としてしまう。
といった衝撃的な内容のニュースが週刊ポスト2014年6月20日号によって報じられていたが、
その後、この内容を覆すような明るい(?)内容のニュースはどこを探してもなかったはず。
それでも「ナベツネありき」か?
人間社会、それも会社社会というのは、所詮はサルの世界とそんなに変わらないようで、
ひとたび序列が出来上がると、まずは、その序列に従わなければならないようになっている。
読売新聞グループとてそれは変わらないはずで、
経営合理性を云々する以前の「決まりごと」になっているはずだ。
「ナベツネが言ったからそうなる」
というのは、ナベツネや読売グループが特別なのではなく、当たり前のことを言っているに過ぎない。
ナベツネが序列の最上位にいる限り、仮に言語不明瞭であったとしても、「ナベツネの一声」は健在で、
「それに異を唱えたらどうなるか?」
のようなことを推測すること自体、あまり意味がない。
つまり、「それに異を唱えたらどうなる。だから、ナベツネさんの言ったことが遂行される」
のではなく、
「ナベツネさんがそう言ったんだからそうなんだ」
という、半ば「思考停止状態」がそこに存在しているのであって、
それはどこの人間社会、サル社会にも見られる、
経営合理性以前の「決まりごと」なのである。
「巨人軍次期監督はナベツネの一声で決まる」というはその最たる場面であって、
ナベツネが「由伸がいい」と言ったら由伸になり、「江川でいいや」と言ったら江川になる。
それ以上でもそれ以下でもないのである。
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