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ホリエモンとSEALDsの間に存在する「バカの壁」

2018年3月9日

ホリエモンこと堀江貴文氏がSEALDsによる安保デモを批判し、

反響を呼んだ。

が、ニートのオイラが言うのもなんだが、

両者の間には、いわゆる「バカの壁」が存在しているように思えてならない。

ホリエモンの認識

ホリエモン曰く、

アメリカという同盟国に依存してきた人命を伴う安全保障にかかわる任務を日本も分担するという事。つまりアメリカ人が死ぬのか日本人が死ぬのかって話で、それってアメリカ人だったらいいの?そうじゃなくて応分の分担は必要だよねって事だ。

http://weblog.horiemon.com/100blog/31497/

また、同じページ内でこうも言っている。

反対派の論理で言えば自衛隊だって違憲になる。極端な意見だ。

このホリエモンによる「SEALDs」批判には、

何と6万の「いいね」が押されている。

・・・が、

上記のような認識に対し、

ホリエモン何言ってるの? 基本的な部分で何か勘違いしてないか?

と思った人も相当数いるはず。

 

ホリエモンとしては、

冷静になって論理的に考えろ。

俺の言っていることの正しさが分かるだろ?

オマエたちは、何かに流されていたんだ

と本気で(騙すつもりなどないという意味で)言っているのだろう。

が、

そうだとするなら、

それこそ、「バカの壁」が存在していることになるとオイラは見る。

※ここで言う「バカの壁」とは、

ベストセラーになった、解剖学者・養老孟司氏の著書のことである。

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バカの壁 [ 養老孟司 ]

この著書の要点は、

理解できない相手を、人は互いにバカだと思う

というもの。

「バカの壁」はここに存在する

なぜ、「バカの壁」が存在していると思われるのか?

それは、

ホリエモンの言う

人命を伴う安全保障にかかわる任務を日本も分担するという事。

つまりアメリカ人が死ぬのか日本人が死ぬのかって話

というのが、

(明らかな)自国防衛の場面のことを言っているとしても

はあ?

だし、

中東やアフリカなどで展開しているアメリカ軍の補佐ということで言っているとしても

はあ?

だからだ。

 

まず、

(明らかな)自国防衛の場面では、

元々、人命を伴う安全保障任務をアメリカに丸投げしているわけではなく、

法律改正によって

新たに人命を伴う任務を日本も分担するようになるわけではないので、

もしも、この場面のことを言っているとするなら、

一体何を指して言っているの?

という疑問を当然に生じさせることになる。

 

また、

中東やアフリカなどで展開しているアメリカ軍の補佐ということで言っているなら、

そもそも、

どこまでが自衛のためといえるのか?

の論点になるわけで、

そこに何も触れずに、

アメリカ人が死ぬのか日本人が死ぬのか

の問題というのは、やはりおかしい。

 

さらに、ホリエモンの

反対派の論理で言えば自衛隊だって違憲になる。極端な意見だ。

に至っては、

ホリエモンの考えている「反対派の論理」とは、一体、何を指しているのかが不明。

自衛隊合憲説の根拠

第二章 戦争の放棄

第九条

日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

そもそも、自衛隊の存在が合憲が否かは、

9条2項の「前項の目的を達するため」が、

1項の

「正義と秩序を基調とする国際平和」にかかるか

(これだと自衛隊は違憲)、

「国際紛争を解決する手段としては」にかかるか

(これだと自衛隊は合憲)、

に帰結する論点であって、

自衛隊合憲説とて、

「自衛隊が『戦力』にあたらないから合憲」と言っているわけではないし、

自衛隊違憲説とて、その多数説は、

自衛のための戦争をも否定して「自衛隊は違憲」と言っているわけでもない

そして、

自衛隊合憲説であっても、

「自衛のための戦争」であることが大前提(9条1項の解釈より)になっているわけで、

「自衛隊の存在は合憲」でも、

「集団的自衛権は違憲」

と解することは普通に可能。

いわゆる「知識人」や「専門家」が指摘しているのも、

自衛隊合憲説に立ったとしても、集団的自衛権は違憲

と言っているのは明らかだ。

「集団的自衛権は違憲」とする根拠

「集団的自衛権が違憲」と言っているのは、

「元より自衛隊は違憲だから」ではなく、

自衛隊合憲説に立ったとしても、自衛のための戦争でなければ違憲になるでしょ

集団的自衛権は、自衛のための戦争にならないから、

2項の論争に行く前に、9条1項に違反するでしょ?

と言っていて、

それに対し、集団的自衛権合憲説(少数説)は、

「『歯止め』があるから自衛のための戦争といえ、ゆえに合憲」と言っているに過ぎない。

 

それに対し、ホリエモンの

反対派の論理で言えば自衛隊だって違憲になる。極端な意見だ。

と言うのは、

これまた、

一体、何を指してこう言っているんだろう???

と、「バカの壁」を、ますます「高く、厚く」構築していく作業をしているように見えてならないのであった。

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