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アメリカ大統領選挙の仕組みを分かりやすくまとめたよ(図解入り)

2018年3月11日

4年に1度、オリンピックイヤーに行われるアメリカ大統領選挙。

2016年もその時がやってきた。

・・・と、アメリカ大統領選挙って、「予備選挙」だの「選挙人」だのと、あまり聞いたことがない言葉が出てくるので、日本の選挙を例に理解しようとすると却って分からなくなってしまうもの。

そこで、「アメリカ大統領はこうやって決まるんだ」というものを、後で読み返しても分かるように、ちょっくらまとめてみることにしたぞよ。

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「準決勝」の予備選挙

2月に始まったアメリカ大統領選挙の「予備選挙」。

まあ、これは民主党、共和党のそれぞれの「大統領候補」を決める事実上の「準決勝」・・・ということは理解できる。

民主党と共和党だけ?

では、この「予備選挙」に勝った民主党の大統領候補と共和党の大統領候補の2人しか大統領選挙(決勝戦)に出られないのか?

というと、ルール上そういうわけではなく、2012年は、リバタリアン党やアメリカ立憲党などの中小政党からも大統領選挙(決勝戦)の立候補者は出た。

また、無所属でもアメリカ大統領選挙に立候補することは不可能ではない。

ただ、一定数の有権者の署名を必要とするなど、立候補のハードルは高く(州ごとに要件は異なる)、現実的には、民主党または共和党の指名を受けない限り、全部の州で立候補要件を満たすことは不可能とのこと。

・・・というわけで、事実上、民主党候補と共和党候補の一騎討ちとなる。

予備選挙で投票できるのは・・・

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では、民主党、共和党、それぞれの大統領候補を決める「予備選挙」に投票するのは誰か?

ニュースなどで盛り上がっている様子から、全アメリカ国民が当然の権利としてそこに参加しているように錯覚するが、実際は、民主党内、共和党内の手続きであって、事前に登録するなど、そういう資格を得ている者(党員など)だけで投票(ないし集会)が行われている。

民主党(共和党)支持者が共和党(民主党)支持者になりすますことは?

例えば、民主党支持者が、有力な共和党の候補者を勝ち上がらせないために、共和党支持者になりすまし、その有力な共和党候補者を落とすべく投票行動をする・・・といったことは可能か?

・・・この点、あるいは可能かもしれないが、それをするためには、相当数の動員が必要になることは明らかで、さらに、アメリカの場合、自身の政治的立場を日頃からオープンにする慣習があるため、実際上は困難ないし不可能ではないかと考えられる。

予備選挙で投票し、本選挙で投票し・・・

予備選挙は民主党または共和党の党内手続き的なものにすぎない。

なので、予備選挙に投票した人も、後に行われる本選挙(大統領選挙)で再び投票することになる。

「大統領選挙人を選ぶ」とは?

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予備選挙(準決勝)にしろ、決勝戦となる本選挙にしろ、アメリカ大統領選挙がらみの選挙では、「代議員」とか「大統領選挙人」なる存在が介在するため、理解がややこしくなる。

「有権者は大統領選挙人を選び、その大統領選挙人が候補者に投票する間接選挙」のように言われる。

が、何のことはない。この「大統領選挙人」(予備選挙の場合は「代議員」)とは、単なる「おかざり」と思って間違いないようだ。

つまり、投票者が投票するのは、あくまで候補者(ヒラリーやトランプ等々)であって、その結果によって代議員ないし大統領選挙人が決まり、その代議員ないし大統領選挙人が、改めてヒラリーやトランプ等々に投票する・・・というもの。

なぜ間接選挙制がとられているのか?

合理主義者なイメージが強いアメリカで、なぜ、無意味とも思える形式的間接選挙(実質は直接選挙)制度が採られているのか、謎と言えば謎。

「歴史的に文盲率が高かった名残」という見方もあるようだが、

「アメリカはでかすぎる国で、『我が州ではこうなのだ』というところに区切りを入れることが、国民の意識にもなじみやすいから」というあたりが妥当ではなかろうか?

「決勝戦」本選挙

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予備選挙が党内手続きだったのに対し、決勝戦となる本選挙は正真正銘の「大統領選挙」となる。

事実上、民主党の大統領候補者vs.共和党の大統領候補者の一騎討ちとなるが、他に、州によって、中小政党の候補者、無所属候補者が同時に立候補しているケースも勿論ある。

前述したように、本選挙も形式的には間接選挙で、形式的にはまず大統領選挙人が選出され、その大統領選挙人が候補者に投票する・・・という二段階方式が採られている。

一般投票

有権者が投票する「一般投票」によって、事実上大統領が決定する。

基本的には、日本の小選挙区制みたいなもので、州ごとに1票でも多く(有権者の)票を獲得した候補者が、その州のすべての票(大統領選挙人の票)を我がものにする(ただし、例外的に、一部比例按分する州あり)。

州ごとに大統領選挙人の数が決められている

大統領選挙人は、州ごとに3人から55人、計538人割り当てられている。

選挙人の多い州ベスト10

以下の州を制することが、大統領への近道ということになる。

カリフォルニア州 :55

テキサス州 :38

フロリダ州 :29

ニューヨーク州 :29

イリノイ州 :20

ペンシルベニア州 :20

オハイオ州 :18

ジョージア州 :16

ミシガン州 :16

ノースカロライナ州 :15

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