稲田防衛大臣「防衛省・自衛隊としてお願い」が招いた誤解とは??
稲田朋美防衛大臣が、6月27日に都議選の応援演説で「防衛省、自衛隊、防衛大臣・・・としてもお願いしたい」などと投票を呼び掛けたことが、自衛隊員の政治的行為を制限した自衛隊法61条に抵触する(防衛大臣による自衛隊の政治利用)おそれがあることに気付いたのか、同日夜に発言を撤回する考えを示したとのこと。
その際に言った言葉が「誤解を招きかねない発言に関して、撤回したい」だったそうな・・・
誰がどのような誤解をすると言うのか?
言った言葉は「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」。
使った時と場所は公選挙(東京都議選)での応援演説。
使った人は防衛大臣。
「防衛省、自衛隊、防衛大臣・・・としてもお願いしたい」とは、文言解釈(そのまんまの意味に解釈)以外にどんな解釈のしようがあるのか?
前後の文脈から違う意味に解釈できる可能性は?
かつて、「不倫は文化」という言葉が一人歩きしたせいで、散々な目に遭った石田純一という芸能人がいたわけですが、果たして、今回の場合はどうか?
【新聞社の方へ】うちで購読している新聞で、今朝、稲田防衛相の問題発言について、その前後を含めた発言要旨を掲載していたのは、毎日と東京のみ。今回の発言は文脈関係なくアウトとはいえ、問題発言についての初報では、話の流れを知りたいので、できるだけ前後を含めた要旨の掲載を希望
— Shoko Egawa (@amneris84) 2017年6月28日
今回の場合は、選挙の応援演説での「防衛省、自衛隊、防衛大臣・・・としてもお願いしたい」という発言。
投票以外に何かお願いすることがあるとは到底思えないわけで、「防衛省、自衛隊、防衛大臣・・・としても投票をお願いしたい」としか解釈のしようがないと思うのだが・・・
稲田氏本人の説明
伝えられているところによると、稲田氏本人は、「防衛省・自衛隊の活動に地元の理解と支援をいただいていることに感謝の気持ちを伝える一環として、そういう言葉を使った。あくまでも自民党として応援している」とのこと。
つまり、「お願いします」という言葉は、「防衛省、自衛隊、防衛大臣」にかかる限りにおいては「感謝してます」という意味になり、「自民党」にかかる限りにおいては「投票してください」の意味になるという・・・
ネット民の反応
以下は概ね予想されたネット民の反応。
「まるで聞き手に問題があるかのよう」
行政組織私物化の稲田防衛相、誤解しようがない失言に「誤解を招きかねない」などと、まるで聞き手に問題があるかのような言い草で謝罪すらもなく、挙げ句の果てに職務を全うしたいなどと虫が良すぎませんかね?本来なら日報問題の時点で辞めるべきだったのに、何故辞職しないのか。
— 異邦人 (@Medicis1917) 2017年6月28日
今回の稲田防衛相だけでなく、安倍政権の閣僚はトップの安倍首相も含めて、自らの不始末が問題視される度に謝罪や釈明の体を装いはするものの、注意深く聞いていると全て相手方(国民など)に責任転嫁している。まるで「自分に非はないが相手が勝手に誤解した」と言わんばかりに。
— 異邦人 (@Medicis1917) 2017年6月28日
暴言以上に国民を侮辱している
今日の稲田氏がそうであるように、政治家はよく「誤解を招きかねない発言であった」と言って発言を撤回する。これって「理解力がない有権者が誤解しちゃいそうだから、自分の発言は間違っていなかったけれど、撤回しておきますね」ということだから、暴言以上に国民を侮辱していると思う。
— 武田砂鉄 (@takedasatetsu) 2017年6月27日
「人のせいにするな」
誤解?大臣として許されない発言をしたのはご自分です。ひとのせいにするな。
稲田朋美防衛相、「自衛隊としてお願い」発言は撤回、辞任は否定「自衛隊としてお願いしたい」などと発言したことについて「…誤解を招きかねない発言なので撤回」産経 https://t.co/QJPposPBaR
— BASIL (@basilsauce) 2017年6月27日
「お願いします」という言葉は、「防衛省、自衛隊、防衛大臣」にかかる限りにおいては「感謝してます」という意味になり、「自民党」にかかる限りにおいては「投票してください」の意味になる・・・
そのように解釈できなかった人が誤解しているだけで、発言した当人が何か間違った認識をしていたというわけではないので、引き続き職務を全うするのだそうだ・・・
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