中国脅威論と集団的自衛権必要論がまるで噛み合っていない件
安保法の成立が多くの国民を不安に陥れている。
その必要性については、
「中国の脅威に備えるため」
などとされているが、
そのための手段として、
「なぜ集団的自衛権なのか?」
については、謎に包まれている。
本当に中国の脅威に有効?
「今、国際情勢が変化している」
「中国の尖閣諸島に対する脅威に備える必要性がある」
「だから、集団的自衛権が必要だ」
と理解している人がいる。
それに対し、
「それって、個別的自衛権の問題でしょ?」
「現に、これまで、個別的自衛権+日米安保で対応してきたし、
これからもその範囲内で対応すべき問題」
と理解している人がいる。
それに対し、
「現在のままでは、不十分」
「アメリカの国力が衰退し、中国の国力が増大している中、集団的自衛権にしないと危ない」
と言う人がいる。
それに対し、
「集団的自衛権にするということは、
アメリカの艦船が中国から攻撃された場合に、
日本がそれを自国への攻撃とみなして
応戦できるようにするというものですよね?」
と聞く人がいる。
①「はあ・・・そういうことなのか・・・(初めて知った)」
という人と、
②「そうだよ。これまではそういう場合に日本は何もできなかったけど、
これからはできるようになるってことだよ。
こうすることによって、ますます、日本の安全度が増すんだよ」
という人がいる。
②の人に対し、
「あなたの理屈だと、
『アメリカの国力が衰退した(する)から、アメリカの艦船が攻撃されやすくなった(なる)。
それを自衛隊がサポートできるようにすると、日本の安全度が増す』
ということになりそうですが・・・」
と聞くと、
「・・・というか、中国の脅威が増しているのだから、
これまでと同じでいいというわけにはいかない」
と答えたりする。
それに対し、
「『これまでと同じではダメ』という曖昧な理由で、
集団的自衛権にすることの合理性がどこにあるのか、さっぱり分かりませんね。
第一、アメリカの艦船に攻撃を加えるということは、
中国にとって、甚大なリスクを負うことになるわけで、
現実的な話ではありませんよね?」
と聞くと、
「安全保障というのは、いかなる場合をも想定しなければならない」
と言ったりする。
それに対し、
「つまり、自国の防衛という観点からは、特に急ぐ必要のないケースのために、
法案成立を急いでいたということですね?
と聞くと、
「今の時代、自国の利益だけ考えていればいいわけではない!」
とあくまで頑張る人がいる。
マスコミでは絶対に取り上げられない懸念
アメリカの軍事予算は、年間60兆円ほどに達しており、
当然ながら、軍需産業は一大産業として存在するに至っている。
そんな軍需産業~俗に言う「戦争屋」が、
着々と「次の戦争惹起」を計画しているのは想像に難くない。
また、アメリカのみならず、日本にも、
「戦争のお陰で儲かる企業」が存在するのは事実だ。
「安全保障というのは、いかなる場合をも想定しなければならない」
というのならば、
戦争を起こしたくて仕方のない一部の勢力が、
例えば、
「アメリカの艦船が中国軍から攻撃された」
という事件をでっち上げ、
「そこから、集団的自衛権を理由に日本が戦争に巻き込まれる」
というようなケースを想定する方が、
よっぽど現実的だと思われるけどね。
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